大開口サッシ、縁側を設置することでナカとソトとを繋ぎ、四季の顔色を家全体で楽しむ。夏は陽を遮り冬は陽をたっぷりと取り込める設計。気持ちのいい季節にはさわやかな風が吹き抜け、カーテンがゆらゆら揺れる。機械に頼りすぎずに過ごす心地良い平屋。
動線をひと繋ぎにすることで部屋の行き来がしやすく、程よい距離で繋がる空間と空間。廊下を一直線にすることで各部屋から取り込む風が吹き抜け、家全体が心地の良い環境になるよう設計。
2WAYの玄関はシーンに応じて「家族用」と「来客用」に分けて活用できる。「クツを毎回キレイにするのは大変で、でも玄関はキレイにしておきたい」といったお施主様の気持ちに応える提案。
大容量収納の棚は造作。しまうモノを予め決めておき、「モノの住所」を定める。しまうモノに合わせて棚の大きさを決め、家事時間を短縮。ママに嬉しい収納計画の提案だ。
洗う・干す・しまうが1箇所で完結するランドリー。洗面には必要な分だけしまえる造作の収納棚を設置。大きな鏡と広さのおかげで、忙しい朝も2人並んで支度ができるからイライラしない。
天気の良い日は外、天気の悪い日は室内干しと、天候に応じて干す場所を選択。外には格子で目隠しを。カウンターを設置し、すぐに畳んだりアイロンをかけたりできるから、干すのもしまうのもラク。
夏場は写真のように陽が入らないように調査し設計。冬になると十分に陽を取り込めるので暖かい。自然素材の力も相まって湿気も感じず、気持ちよく過ごすことができる。
この家には「風の道」が通っている。
どこからともなく、優しいそよ風に、ついうたた寝をしてしまいそうだ。
ウチとソトのつながり、部屋をつなぐ「間 (ま) 」のありかたが風の道をつくり、延いては心地よさを生んでいる。
私たちにとって、毎日のアタリマエを楽しく過ごすことは設計の大前提だ。
日常の中にある小さな名もなき家事たちを、楽しく行えたらどれだけ毎日が充実するだろうか。
買い物から帰ってきた物の収納を楽にするために、玄関、パントリー、キッチンを一直線に繋げた。
土間には外から出入りができるようにドアを設け、汚れたものを室内に持ち込まない工夫を。
洗濯物は干す→しまう→たたむ、を一箇所で完結できる空間を。
洗面鏡は大きくし、忙しい朝でもイライラしないように。
姿・形ばかりでなく、毎日の暮らしを丁寧に見つめ、
一つ一つの場所やシーンを深く考え、
住まう人が永く、いつまでも快適に暮らせるよう設計した家だ。